ホオジロ


ホオジロの美声 (別画面で開きます)

2015.03.22 若王子池



2009.3.1 勅使池




ホオジロ
成鳥は全長17cmほどでスズメとほぼ同じ大きさだが、尾羽が長い分だけ大きくみえる。成鳥の
顔は喉・頬・眉斑が白く目立ち、「頬白」の和名はここに由来する。白色部の間は帯模様で仕
切られ、オスはこの模様が黒いが、メスは褐色なのでよく観察すると区別がつく。幼鳥は顔の
色分けが不鮮明で、全体的に淡褐色をしている。
くちばしは短く太い円錐形をしている。頭頂部は褐色と黒の羽毛が混じり、短い冠羽がある。
首から下は全体的に赤褐色だが、背中には黒い縦しまがあり、翼の風切羽は褐色に縁取られ
た黒色である。また、尾羽の両外縁2枚は白く、飛翔時に尾羽を広げるとよく目立つ。
平地や丘陵地の森林周辺、農耕地、草原、荒地、果樹園、河原など明るく開けた場所に生息
する。主に地上や低い樹上で活動し、丈の高い草の茂みに潜むことがあるが、高木の梢には
ほとんど行かない。単独または数羽ほどの小さな群れで行動する。食性は雑食性で、繁殖期
には昆虫類、秋から冬には植物の種子を食べる。
春になるとオスは草木の上に止まってさえずる。地域や個体による差があるが、さえずりの節
回しは独特で「ピッピチュ・ピーチュー・ピリチュリチュー」などと聞こえる。この鳴き声の聞きな
しとして「一筆啓上仕候」(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)「源平つつじ白つつじ」などが
知られている。
低木の枝に枯れ草を組んで椀状の巣を作り、一度に5個前後の卵を産む。畑の背の高い作物
の間に営巣することもある。卵は白色で、黒褐色の斑点や曲線模様がある。また、カッコウに
托卵されることがある。