ハクセキレイ

2008.12.26若王子池




 体長21 cm ほどで、ムクドリよりやや小さめで細身。頭から肩、背にかけてが黒色または灰
色、腹部は白色だが胸部が黒くなるのが特徴的である。顔は白く、黒い過眼線が入る。セグロ
セキレイと類似するが、本種は眼下部が白いことで判別できる。
 セグロセキレイやキセキレイと同様、尾羽を上下に振る姿が特徴的である。
 生態 [編集]主に水辺に棲むが、水辺が近くにある場所ならば畑や市街地などでもよく観察さ
れる。河川の下流域など比較的低地を好む傾向があり、セグロセキレイやキセキレイとは、夏
場は概ね棲み分けている。
 冬場は単独で、夏場は番いで縄張り分散する。縄張り意識が強く、特に冬場は同種のほか、
セグロセキレイ、キセキレイと生活圏が競合する場合があり、その際には追いかけ回して縄張
り争いをする様子もよく観察される。
 食性は雑食で、一旦高いところに留まって採食に適した場所を探し、水辺や畑などに降りて
歩きながら水中や岩陰、土中などに潜む昆虫類やクモ、ミミズなどを主に捕えて食べる。ただ
し本種は都市部などの乾燥した環境にも適応しており、分布域の広がった近年ではパン屑な
どの人間のこぼした食べ物を食べる様子も観察されている。
 寒冷地では年1回、暖地では年2回繁殖する。地上の窪みや人家の隙間などに、枯れ草や植
物の根を使って皿状の巣を作り、日本では5 - 7月に1腹4 - 5個の卵を産む。抱卵期間は12 
- 15日で、主に雌が抱卵する。雛は13 - 16日で巣立ちする。
 足を交互に出して素早く歩く。夜は近隣の森などに塒を取るが、市街地では建築物などに塒
を取る様子も観察される。
 地鳴きは「チュチン、チュチン」、飛翔時に鳴く。